メニュー設計

スパメニューは、価格より先に「何分で終わるか」を決める

同じ薬剤315円のスパが、3,300円のサロンもあれば1万円のサロンもある。差を決めているのは薬剤ではなく設計です。時間あたりの粗利から、スパメニューの組み立て方を考えます。

スパを始めたサロンが、最初につまずくところはだいたい同じです。

お客様に喜ばれる。気持ちがいいと言われる。だから、もう少し丁寧にやろうとする。マッサージを長めにする。もう一度流す。気づくと、45分経っている。

そして、その日のセット面が回らなくなります。

薬剤のコストは、ほぼ決まっている

先に数字を置きます。MPC™ のスパ商材を使った場合、お客様1人あたりの薬剤コストはこうなります。

商材 1人あたり使用量 1人あたりコスト
spa gel 約40g 約240円
sparkling powder 約2g 約75円
合計 — 約315円

ミディアムレングスを想定した目安です。ここは、どのサロンでもほぼ変わりません。

変わるのは、この315円をいくらのメニューとしてお出しするかです。

3,300円のサロンと、1万円のサロン

スパは、サロンによって価格差がいちばん大きいメニューです。標準的なところで3,300円。上を見れば、4,000円、5,000円、8,000円、1万円まで開きます。

メニュー価格(税込) 薬剤コスト 粗利 原価率
3,300円 約315円 約2,985円 9.5%
5,000円 約315円 約4,685円 6.3%
10,000円 約315円 約9,685円 3.1%

1万円のサロンが、3倍いい薬剤を使っているわけではありません。 同じ315円です。

差がついているのは、何を説明し、どんな時間としてお出ししているか。それだけです。

でも、本当に見るべきは原価率ではない

ここで原価率の低さに安心してしまうと、冒頭の失敗をします。

サロンの売上を決めているのは、薬剤ではなくセット面です。席は時間で埋まります。 だから判断材料は、1人あたりの粗利ではなく、時間あたりの粗利です。

メニュー価格(税込) 20分 30分 40分
3,300円 約8,955円/時 約5,970円/時 約4,478円/時
5,000円 約14,055円/時 約9,370円/時 約7,028円/時
10,000円 約29,055円/時 約19,370円/時 約14,528円/時

同じ3,300円でも、20分と40分では時間あたりが倍違います。

そして、この表には60分を載せていません。3,300円で60分だと、時間あたり約2,985円。 多くのサロンで、1席あたりに必要な時間単価を下回ります。載せておくと選択肢に見えてしまうので、外しました。

おすすめは、シャンプー時間込みで30分

CALON銀座では、シャンプー時間を含めて30分で設計しています。

30分を超えると、店が回らなくなります。40分が限界です。スパは気持ちがいいぶん長くしたくなりますが、伸ばした分だけセット面が埋まったままになり、次のお客様を受けられません。

長くするより、30分で終わる設計にしたほうが、お客様にもサロンにも無理がありません。

20分の短縮版を、カラーの待ち時間に

もうひとつの使い方があります。

カラーの放置時間は、今も発生しています。ここに20分のスパを差し込めば、セット面を追加で占有せずに3,300円が積めます。 時間あたり約8,955円という数字は、この使い方を前提にすると納得感が出ます。

まとめ

スパの価格を決めるとき、多くの方が「いくらにしよう」から考えます。

順番が逆です。「何分でお出しするか」を先に決めて、その時間に見合う価格をつける。 そうすれば、気持ちよさを追いかけて時間が伸びていく、という事故が起きません。

値段を売るのではなく、価値を売る。スパは、それがいちばん素直に効くメニューです。ただしその価値は、長さではなく設計から生まれます。


※ 金額はすべて税込オプション料金での試算です。粗利はメニュー料金から薬剤コストのみを引いた額で、施術時間分の人件費・水道光熱費は含みません。試算はモデルケースであり、成果を保証するものではありません。

MY SLOW AGING PREMIUM PRO / 株式会社SEDONACAMP

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